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注目のだじゃらー

注目のだじゃらー Vol.38
桑田 大輝くん

まさきくん

  • お名前:桑田 大輝
  • 出身地:愛知県名古屋市
  • 職業:高校生
  • 趣味:だじゃれ
  • 私にとってのだじゃれ:「中心」

今回のゲストは、最年少ダジャレンジャー®︎となった高校生のまさきくん。若い世代を中心にだじゃれ離れが進む昨今のだじゃれ界の希望の星です。
なぜだじゃれを好きになったのか、そしてなぜダジャレンジャー®︎を目指そうと思ったのか?皆さんの疑問をまっさきに聞いてきました!

人生初のメールがだじゃれ活用協会に!?

Q(ひでちか) :

あらためてダジャレンジャー®︎認定、おめでとうございます。

A(まさきくん) :

ありがとうございます!

Q(ひでちか) :

今の気持ちはどうですか?

A(まさきくん) :

嬉しいけれど、まだ実感が湧いてこないです。
こないだ認定証をもらって、ようやく本当になれたんだと思いました。


▲念願の認定証をデニーズで手にーする、まさきくん

Q(ひでちか) :

普通は認定証は郵送するんだけど、先日はその場で手渡ししちゃいましたしね。
周りのお友達やご家族、先生から何か言葉がけはありましたか?

A(まさきくん) :

インスタグラムで報告したら小学校の頃の友達から「おめでとう」と。
「ダジャレンジャーって何?」とも聞かれました(笑)

Q(ひでちか) :

なんて答えたんですか?

A(まさきくん) :

だじゃれの使い方を広めていく役割であることを説明して協会のリンクを送りました。
「思ったよりすごいんだね」と言われました(笑)

Q(ひでちか) :

世界で47人しかいない(*2024年3月末時点)、しかも名古屋初のダジャレンジャー®︎ですからね。
そもそもまさきくんとの出会いは去年の1月に協会へ問い合わせをもらったところから始まったかなと思います。 「ダジャレンジャーになりたい」という内容だったっけ?

A(まさきくん) :

そうです。
本当は年が明ける前に送ろうとしていたんです。
ただ、それが人生で初めてのメールで緊張してしまって…。

Q(ひでちか) :

えっ!?人生で初めてのメールだったんですか! ?

A(まさきくん) :

そうです。今までメールを受け取ることはあったんですが、自分から送るのは初めてで「よし、送るぞ」と覚悟を決めておばあちゃんの家で送ったことを覚えてます(笑)

Q(ひでちか) :

見ず知らずの大人にどう文章を書けばいいか…初めてのことだし、かなりの覚悟と勇気が必要だったと思います。まずその第一歩に本当にあっぱれですね!
こちらとしてもびっくりしました。そもそもダジャレンジャー®︎(だじゃれ活用協会認定ファシリテーター)自体が大人しか想定していなかったので。
まさきゃの中学生からの連絡がきて、こちらもどう返事を返そうかと…(笑)


▲人生で初めての知らない大人へのメール…自分だったら考えただけで気が滅入る

A(まさきくん) :

そこから「まずは入門編と初級編を受けてください」と案内してもらいました。

Q(ひでちか) :

そうですね。入門編はオンライン、初級編は名古屋で受けてもらって、ファシリテーター養成講座(だじゃれ道場の上級編・2日間の連続講座)の参加要件をクリアしたんだよね。
ダジャレンジャー®︎になる上で何か不安はありましたか?

A(まさきくん) :

不安ではないですが、ファシリテーター講座を東京まで受講しに行くことを両親に納得してもらうのに苦労しました。

Q(ひでちか) :

初めにご両親に伝えたときはどんな反応でした?
よぅせい、そんな養成講座に参加するのは!」とか?(笑)

A(まさきくん) :

そもそも親はだじゃれ活用協会やダジャレンジャー®︎についてあまりよく分かっていなかったです(笑)

Q(ひでちか) :

そりゃそうだ。だじゃれ活用協会…「だれじゃ?」って感じだよね。

A(まさきくん) :

そうですね(笑)
2日間の講座で新幹線代や宿泊代もかかってしまうので。
最終的にはテストの成績をしっかり取ることを条件にOKしてもらいました。

Q(ひでちか) :

なるほど、最初のメールを出すところからファシリテーター講座のご両親の説得など、今までにない大きなチャレンジだったと思うのだけど、何がまさきくんをそこまでだじゃれに駆り立てたんだろう?

A(まさきくん) :

元々、だじゃれは小学校の頃から好きで、始まりとしては「だじゃれを公式に扱っている団体ってあるのかな?」という軽いノリで検索しました。
そしたら協会を発見して。最初はHP内にある「だじゃらー判定テスト」の”だじゃらー”が最高峰だと思ってたんです。


▲協会HPにある「だじゃらー判定テスト
誰でも無料で簡単に”だじゃらー”を目指せす!皆さんもトライのチャンスが到来です!

A(まさきくん) :

でも、よくよく読んでみるとダジャレンジャー®︎(認定ファシリテーター)があるのを知って、どうせやるなら一番上まで目指したいなと思いました。
あとは「だじゃれ伝道師」って名前に惹かれたことや名刺がもらえるのもなんだか面白そうと思って。元々好きだっただじゃれに新しい道が開けて、興味が湧いていった感じです。


協会HPより。「だじゃれ伝道師」はまさにだじゃれ使いの殿堂入りの証です!

Q(ひでちか) :

なるほどね。
ちなみに余談ですが、ダジャレンジャー®︎は最初の頃は「ダジャレテラー」と呼んでました。  テラー(teller)=「語り手」という意味があるのと、「あの人、まただじゃれてらぁ〜」みたいに言われると面白いかなと思って(笑)
「小学生の頃からだじゃれが好きだった」という話だけど、何かだじゃれの原体験や好きになったきっかけはあったのかな?

A(まさきくん) :

最初のきっかけはEテレの「0655」という番組で、ねづっちがだじゃれを言ってたことです。それを見て小学校で軽いノリで「布団が吹っ飛んだ」くらいのことを言ってみたら結構友だちにもウケが良くて、そこからちょくちょくだじゃれを言うようになりました。


▲「0655」には「だじゃれde一週間」という歌のコーナーも!(出典:NHK)

A(まさきくん) :

だじゃれってボソッと言っても気づいた人がちょっと笑ってくれるところがあって。元々あんまり大きい声を出すタイプではなかったので、授業中とかにボソボソっと言うと、まわりの友だちが笑ってくれるみたいなのが面白くて。 

Q(ひでちか) :

授業中にボソボソ言ってたんですね(笑)

A(まさきくん) :

先生が話したことに対して、コソコソっと耳打ちするような感じで言ってましたね。
普通の会話の中に「だじゃれじゃないよ」みたいな雰囲気でだじゃれを忍ばせて友だちを笑わせてました。そうしたら、だんだんだじゃれを言うキャラが確立されていきました。

Q(ひでちか) :

笑ってもらえたことが嬉しかったのかな? 

A(まさきくん) :

嬉しかったですね。幼稚園から小学校で引っ越しをしたので、仲の良い友だちが他の子に比べると少ない時期があって。
特に面白いこともできないし…と思ってたら、だじゃれなら自分でも言うことができたみたいな。

Q(ひでちか) :

それはすごい共感です。僕も小学校だけで3回も転校があって、友だちと関係性を作るのに苦労しました。コミュニケーションが得意な方でもなかったし、人を笑わせたり楽しませるようなタイプでもなかったんだけど、なぜかだじゃれだけは思いついて。ポロッと言うと周りの見る目が変わって、新しい関係性を築くきっかけになったのを覚えてます。
まさきくんの中でも、だじゃれを言い始めてから新しい人生の扉が開かれていった感じなのかな?

A(まさきくん) :

自分から何かを発言していくことが増えた気がします。
それまでは友だちの話に合わせて笑うことが多かったですけど、だじゃれを言うようになって自分の話で友だちに笑ってもらうことが増えました。

Q(ひでちか) :

まさに今回のチャレンジも自分から働きかけた結果ですからね。

A(まさきくん) :

だじゃれを知らなかったら人生が変わっていたと思うんです。
協会へのメールをすることもなかったですし、大きな分岐点だったなと思ってます。

Q(ひでちか) :

それは嬉しいですね。
だじゃれはまさきくんに何をもたらしてくれましたか? 

A(まさきくん) :

困ったときの会話ですかね。
特に話すことがないような時でも、だじゃれを言うことで話のきっかけを作って話のネタが広がったかなと思います。

Q(ひでちか) :

さっきも言ってくれたようにお友だちとの会話の架け橋となっているのがすごく伝わってきます。
これまでの学校生活の中で「だじゃれに助けられたなー」みたいな瞬間ってありましたか?

A(まさきくん) :

一番助けられたエピソードは、小学校5年生の学芸会の控室で、周りから「何かだじゃれを言って」と頼まれて「くまったなぁ」とボソッと言ったところ、白けても面白いみたいな感じになったことがありました。
その頃は結構だじゃれを言うキャラになっていたので、笑ってもらえなくてもその後の「白けた雰囲気が面白いという」空気になりました。

Q(ひでちか) :

「くまったなぁ」のだじゃれは誰もかくまってはくれなかったけど、白けて白熊になっちゃった感じですかね(笑)
少し話は変わりますが、 4月から高校2年生ということで、勉強も大変かと思います。勉強とだじゃれの両立はどんな風に考えてますか?

A(まさきくん) :

勉強は取り組むべき道のように考えてます。だじゃれはそれとは別の道で、勉強で結果が残せてないときでも「だじゃれなら負けない」みたいな僕の強みの1つと捉えてます。

Q(ひでちか) :

別に勉強を邪魔するものではないということですね。
「勉強+だじゃれ」がまさきくんの強みや個性を作っているのですね!

大きなことをしなくても「普通の楽しい毎日」をだじゃれで増やしていく

Q(ひでちか) :

まさきくんはインスタグラムでだじゃれを投稿としていると聞きましたが、どんな感じなのですか?

A(まさきくん) :

例えばこんな写真を投稿してます。 


まさきくんのInstagramより。どんなだじゃれ写真か考えてみてください!

Q(ひでちか) :

これはもしや・・・

A(まさきくん) :

はい、「橋のブリッジ」です!

Q(ひでちか) :

このブリッジしてるのは、まさきくん?? 

A(まさきくん) :

はい。誰も撮ってくれないので、三脚立てて自分で撮影しました(笑)

Q(ひでちか) :

これ自撮りなの!?すごいな!!
そこまでして体を張って撮ったんですね。 

A(まさきくん) :

最初は「橋の走る」にしようとしたんですけど、走ってる躍動感を写真でうまく伝えることができなくて…。

Q(ひでちか) :

確かに静止画だと「走る」を表現するのは難しいですね。 

A(まさきくん) :

それで急遽「ブリッジ」に変更しました。 

Q(ひでちか) :

もしかして走るほうも何回かトライはしたの?? 

A(まさきくん) :

そうですね、この橋を何度も走りました(笑)

Q(ひでちか) :

凄い!このワンカットに至るまでに色々な葛藤があったんですね。

A(まさきくん) :

ありましたね。撮影したのが春休みだったんですけど、幼稚園の子どもたちが遠足に来ていて、「なんか変なことしてる人がいる」みたいな感じで見られてました(笑)

Q(ひでちか) :

試行錯誤した様子がこの写真の端々から伝わってきます(笑)
協会へのメールもそうだけど、「やる」って決めたときのまさきくんの行動力がすごいよね。
だじゃれ写真シリーズは他にもあるの? 

A(まさきくん) :

他には例えば、「ノリノリの海苔」っていうのがお気に入りです。海苔の位置を変えたお弁当の写真を2枚撮って、動かすと海苔がノリノリで踊っているように見えます(笑) 


▲海苔がノリノリの表現アイデアが素敵。

Q(ひでちか) :

面白い!ちなみにこのお弁当は誰が作ったの? 

A(まさきくん) :

自分で作りました(笑)


▲ほかにも「カードの角」や「たけぇ竹」など視覚的に伝わるだじゃれ写真をたくさん投稿!この視点はお目が高ぇ(たけぇ)

Q(ひでちか) :

実はダジャレンジャー®︎の高齢化が進んでいて、「何とかしにゃ(シニア)」と思っているところです。まさきくんのように、だじゃれに興味のある10代の若者を増やしていくにはどうしたらよいですか?

A(まさきくん) :

多分、インスタやTikTokなど若い人が利用しているSNSで発信していくのが一番かなと思います。僕と同じ年の人たちはだじゃれに触れ合う機会が少ないと思うんです。 
そもそもだじゃれをあんまりよく分かっていない人も結構いるので。

Q(ひでちか) :

そうだよね。トライアル(ダジャレンジャー®︎になるための認定試験)のときも、最初はピンと来てなさそうな友だちもかいましたよね。 


▲まさきくんのトライアルの様子。これまた協会史上初となる、まさきゃの学校内での実施となりました!

A(まさきくん) :

ただ、この前インスタで中学生の女の子2人が毎日だじゃれを投稿するアカウントを見つけました。もしかしたら数は多くないけれど、同年代でだじゃれを使ってる人は一定数いるんじゃないかなと思います。 

Q(ひでちか) :

そうだよね。表に出てないだけで絶対いると思うな。
小学生に人気のある「かいけつゾロリ」にもだじゃれはたくさん出てくるし。


▲なんと「まじめにふまじめにおぼえるかいけつゾロリの算数」シリーズでのおやじギャグ制作を日本だじゃれ活用協会が行っています

A(まさきくん) :

古典に出てくる掛け言葉もだじゃれっぽいなと感じてます。
それが現代までずっと続いてるのは日本人の本能にだじゃれを楽しむ心が備わってるからだと思います。

Q(ひでちか) :

本当にその通りで、僕は以前に「だじゃれは日本人のDNAに染み込まれたコミュニケーションツール」と表現したことがあって、万葉の時代から生活の一部として親しまれているんだよね。

A(まさきくん) :

あと、だじゃれを英語で「パン(Pun)」って言うじゃないですか。言葉が重なることを面白いと思う気持ちは世界共通だと思うと嬉しくなります。
だから、僕はだじゃれがすごい好きだし、これからも使っていきたいなと思っています。

Q(ひでちか) :

語呂合わせや韻を踏む文化はラップも含めて世界中にありますね。日本語は同音異語が多くて特にだじゃれ向きの言語。”DA-JA-RE”をMade in JAPANの”Pun”として世界中に広めていきたいですね!
最後にあらためて、まさきくんにとって“だじゃれ”とは何ですか? 

A(まさきくん) :

今の僕は自分で進んだ道というか、完全に自分で決めたことは多分だじゃれが初めてだと思います。なので現時点での僕の「中心」みたいな存在です。

Q(ひでちか) :

ちょっと感動して泣きそうになってます…。

A(まさきくん) :

だじゃれに全てを賭けるってことではないんですけど、初めて自分でメールしたり、初めて自分で考えてダジャレンジャー®︎になるために行動したり、自分で初めて進んだ道だと思ってます。

Q(ひでちか) :

いやぁ、素晴らしいね。なんか、だじゃれがまさきくんに勇気を与えてくれたというか、まさきくんの人生の着火剤となった様に僕には聞こえてきました。
今後、だじゃれを使って実現したいことはありますか?

A(まさきくん) :

だじゃれを使ってこれからも友だちを増やしていきたいです。僕がだじゃれを使うことでだじゃれ好きな人が増えて同年代の「だじゃれ率」を上げていきたいと思います。 

Q(ひでちか) :

だじゃれ率、よいですね。まさに「率」だ(笑)

A(まさきくん) :

あとは楽しいことをたくさんしていきたいです。大きなことではなくても、楽しい普通の日を増やしていけたらなと思います。

Q(ひでちか) :

「大きいことじゃなくても、楽しい普通の日を増やす」、これは名言ですね。
何気ないモノの中に楽しさを見出すってとても大事なことだなと思います。

A(まさきくん) :

本当は文化祭でだじゃれのイベントをやってみたい気持ちもあるんですけど、準備する時間とか期間を考えると、それよりも普通の楽しい日を増やしていきたいなと今は思ってます。

Q(ひでちか) :

とても共感します。ちょっとしたことだけど「今日も楽しかったな」とか「なんか久しぶりに笑ったかも」みたいな。 だじゃれはそれに適したコンテンツだと思うし、少しずつ広げていけたらよいよね。
最年少ダジャレンジャー®︎まさきくんのこれからの活躍を期待してます!
本日はありがとうございました!!

<あとがき>

インタビューで印象に残っているのは、まさきくんのチャレンジする気持ち。だじゃれをきっかけに人生で初めてのメールを送る、講座のために東京へ向かう等、挑戦する気持ちは今後だじゃれ以外の事柄に対しても人生を切り開いていく武器になると感じました。
今後も名古屋から楽しい普通の日を増やすべく、周囲をなごやかにするだじゃれの発信を楽しみにしています!

インタビュー by 鈴木ひでちか
レポート by 電気とデニム

まさきくんのインスタグラムは以下よりご覧いただけます!


◇Instagram:

dajare__pun__suraimu

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