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注目のだじゃらー

注目のだじゃらー Vol.16 島村 剛さん

島村 剛さん

  • お名前:島村 剛(しまむら たけし)
  • 出身地:兵庫県西宮市
  • 職業:株式会社ウエイクアップ 代表取締役社長
  • 趣味:読書
  • 私にとってのだじゃれ:“関係性サプリメント”、“今ここから生まれるもの”

今月のゲストは、「個人と組織が本来持っている力」を発揮するためのソリューションを提供するウエイクアップ社の島村剛社長。実は私がDKJP(日本だじゃれ活用協会)を設立したのは、ウエイクアップ社の運営事業の一つであるCTIジャパンの「リーダーシッププログラム」に参加したことがきっかけでした。(詳細はリーダーシップ修了生の「プロジェクト紹介」ページを参照ください)云わば、DKJPの生みの親ともいえる島村さんが実は「だじゃらー」と知った時はビックリ!だじゃれとは思えない奥深い対談、どうぞお楽しみください!

Q :

まず、ウエイクアップ社はどのような会社ですか?

A :

CTIジャパンが手がけるコーチングがバックボーンとなっている会社です。「目の前にいる人には自分で答えを見つけ出す力がある」と信じて、質問を通じてその人が本当にやりたいことに気づいてもらって、それを後押しするのがコーチの役割です。そのコーチの育成を通じて、世の中が本来持っている可能性の開かれた今と未来を創り出す事業をおこなっています。

Q :

『ウエイクアップ』という社名にはどのような想いが込められているのですか?

A :

「関わる人の目覚めを促したい」「目覚めの波紋を広げたい」というビジョンがありました。日本語で『株式会社目覚め』というのもどうか??ということで、英語にして『株式会社ウエイクアップ』となりました。
実は、正式表記は『ウェイクアップ』ではなく、『ウエイクアップ』と「エ」が大きくなっています。これには2つ意味があって、1つは人の意識が「上に行く」ことを意図して「ウエイク」にしています。せっかく世の中に事を成すのなら、意識が上にあがった方がよいかなと。もう一つは、「絵(エ)を描くなら大きい方がよい」ということで、「ェ」を大きくしました。

Q :

まさかこんなところに遊び心が!(笑)

A :

そうなんです。こっそりと忍ばせるのが私の美学です(笑)

Q :

実はこれまで複数の知り合いから「島村さんは結構、だじゃれを言う」という噂をお聞きしています(笑)

A :

周りからそのように認知されているのは光栄です。だじゃれが言える関係性は成熟・進化している関係性だと思っているからです。ダニエル=キム(MIT教授)の『成功の循環モデル』にある通り、アウトプットの質を高めたければ、関係性の質が肝ですよね。ウエイクアップがCRRジャパン として事業展開しているシステム・コーチング®(関係性にフォーカスしたコーチング)でも、パーソナルコーチングでもこの概念を伝えていて、意図的に関係性をデザインすることが大事だと思っています。

Q :

そこにだじゃれが一役買っていると?

A :

はい。「だじゃれが言えない」のは、「緊張感がある関係」で、逆に安心・安全な空間であれば、だじゃれは出やすいと考えられます。
こんな風にだじゃれのことを理屈で説明するのは初めてですが(笑)


島村 剛さん

↑“だじゃれ”の話をしているとは思えない真剣なやり取り


Q :

意図的に関係性をつくることが大事なんですね?

A :

そうです。私の場合は関係性を高めるために先にだじゃれを言うことがあります。「初対面なのに失礼なやつ」とひんしゅくを買ってしまう可能性もあるけど、だじゃれには局面を打開できたり、心理的な距離を一気に縮めて必要な話ができる状態をつくる効能があると感じています。“サプリメント”みたいなものですね。
お互いをニックネームで呼び合うのも関係性をよくするための手段の一つですよね。あらゆる場面でスタート直後の短時間のうちに、安心・安全な場をつくることを心がけています。できるだけ早いタイミングで笑いが取れるとその後が楽になります。

Q :

だじゃれを活用するのは1対1ですか?1対多の時もあるのでしょうか?

A :

どちらもありますが、例えば講演やワークショップなら、どれだけ相手(聞き手)が緩んでくださるかが、その後の学びのインプットに決定的な差を生み出すという経験を何度もしています。「緩む」ためには笑いが必要で、その一つの選択肢がだじゃれなのかなと。
笑いは緊張と弛緩の間に出るものです。笑うことで気持ちを切り替えることもできます。笑いとどう付き合うか?笑いをうまく使える人は“人生の達人”なのではないかと思います。
講演をする時もニヤニヤしながら聞くことをオススメしています。「口角が上がるとインプットが入って来やすいし、皆さんがニコニコしていると私も普段は話さないことを話し出すかも知れませんよ」と。学ぶ時もコーチングをしている時も緊張しているより、笑っていた方が良いですね。

Q :

笑いを生み出す方法は色々あると思いますが、なぜだじゃれなのでしょう?

A :

だじゃれは瞬間的につくれるからですかね。予定されたものでなく、突然その場で降りてきたものだから笑えるところがあるんだと思います。考えて考えて仕込んだものよりも、突然フッと湧いてポッと出たものだと笑いの質が違います。だじゃれはそういう意味では、“今ここから生まれるもの”とも言えます。

Q :

何かだじゃれを使うようになったきっかけはあるのでしょうか?

A :

元々、関西人なので、周りの人を楽しませたいという欲求はありますね。
思い当たることとしては、中学時代に大阪から来た転校生とのやり取りを今でも覚えています。『おい島村、なんで“エレベーター”って言うか知ってるか?歩くよりも“えれぇ、Better”だからやで』って言われて。今でもその時の空気感が再現できるくらい、面白かったのを鮮明に覚えています。彼は男前でそんなことを言いそうにないイケメン君だったのですが、繰り出す関西弁と口にしたことのギャップがとても魅力的でした(笑)

島村 剛さん

↑真面目に語っていたと思いきや一転して大爆笑の二人


Q :

だじゃれは中学生の頃に覚醒したんですね(笑)
島村さんの考えるよいだじゃれ、悪いだじゃれってありますか?

A :

さり気なく届けられるのがよいなぁ思っています。これ見よがしに見せつけるのではなく、『ウエイクアップ』みたいにさりげないのがお洒落でよいですね。「粋(いき)」に近いかも知れません。「鏡(かみ)」という言葉の謂れの一つに、鏡に写し出される“我(が)”を取ると“神(かみ)”になるというのがあります。こんなお洒落な感じが好きですね。

Q :

だじゃれ活用協会では、「オヤジギャグとだじゃれは違う」ということをお伝えしています。オヤジギャグが“自己中心的”なのに対して、だじゃれには“愛”があって、相手との関係性を解きほぐすために、「ウケたらラッキー」くらいの気持ちで“勇気(言う気)”を持って意図的に使うことが大事と考えています。

A :

非常に共感します。意識的に使うときは明確な目的があって、その後の時間の密度をあげるためにやっている訳なので悔いはないし、引かれることも覚悟しています(笑)でも多少の緊張感があるのは確かなので、“勇気(言う気)”は必要ですね。ただ、オヤジギャグかだじゃれかの違いまでは自覚がなかったので、これからちょっと意識してみようと思います(笑)

Q :

思い付いただじゃれは、そのまま口にされることが多いですか?

A :

言ってみないと分からないこともあるし、「量が質を凌駕する」と言うじゃないですか(笑)数も大事かと。

Q :

了解しました(笑)確かにインパクトを受け止めるためにも勇気は必要ですね。

A :

私の場合、仲間内では「面白くても反応しないようにしようぜ」みたいな包囲網ができてたりもしますけどね(笑)

Q :

協会では、職場の上位者がだじゃれでメンバーに笑いを強要することを「ギャグハラ」と呼んでいます(笑)

A :

実際、引かれていることは多いんだろうなぁ。ハラスメントになってないか、周りに聞いてみようかな(笑)

Q :

聞いてみてモヤモヤを晴らすのが良いかも知れませんね(笑)是非、また結果をお聞かせください。本日はありがとうございました。



<あとがき>

「ニックネームで呼び合うのも関係性をよくするための手段の一つ」と話されていた島村さん。今回のインタビュー中も、お互いを「ジョージさん(島村さん)」「HIDEちゃん(私)」と呼ばせていただきました。さすがは人と組織の関係性に常~時、向き合っていらっしゃるジョージさん。常~人では語れないような深い概念を、とっても分かりやすく上~じゅにお話いただきました。


島村 剛さん

インタビュー&レポート by 鈴木ひでちか

※「システム・コーチング®」はCRRジャパンの登録商標です。

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